距離-時間グラフとv-tグラフ(速度-時間グラフ)は、物体の動き方を表すグラフです。ほとんどの問題は「傾き」と「面積」という2つの道具で解けます。このガイドでは、それぞれの運動のグラフが何を表すか、よくあるミス、そして3つの例題をていねいに解説します。
ポイント
- 距離-時間グラフの傾きは速さです。変位-時間グラフ(x-tグラフ)の傾きは速度です。
- v-tグラフの傾きは加速度です。
- v-tグラフの下の面積は変位(または移動距離)です。
- 線が曲がっているときは、傾きが変化しています。ある瞬間の傾きは接線を引いて求めます。
- 計算を始める前に、必ず両方の軸と単位を確認しましょう。
距離-時間グラフとv-tグラフは何を表す?
結論: 距離-時間グラフは、各瞬間に物体がどれだけ進んだかを表します。そのため傾きは速さになります。v-tグラフは、各瞬間にどれだけ速く、どの向きに動いているかを表します。傾きは加速度、線の下の面積は変位です。時間はいつも横軸にとります。
2つのグラフは見た目が似ていても、意味はまったく違います。まず縦軸を確認しましょう。変位-時間グラフは出発点からの位置を表すので、物体が戻るとグラフは下がります。A-levelやAP Physics 1では、加速度-時間グラフ(a-tグラフ)も登場します。
運動のグラフの傾きは何を意味する?
傾きは「縦の変化 ÷ 横の変化」です。横軸は時間なので、傾きはいつも「時間あたりの変化の割合」になります。
- 距離-時間グラフ:傾き = 速さ(単位 m/s)。
- 変位-時間グラフ:傾き = 速度(単位 m/s)。傾きが負なら、逆向きに動いています。
- v-tグラフ:傾き = 加速度(単位 m/s^2)。傾きが負なら、減速しています(速度が正のとき)。
よく出る運動のグラフすべての、傾きと面積のルール。
距離-時間グラフでは、傾きは速さで、面積には役に立つ意味がありません。変位-時間グラフでは、傾きは速度です。v-tグラフでは、傾きは加速度で、面積は変位です。速さ-時間グラフでは、傾きは加速度の大きさで、面積は移動距離です。加速度-時間グラフでは、面積は速度の変化を表します。傾きは使いません。
v-tグラフの下の面積は何を意味する?
線と時間軸の間の面積は変位に等しくなります。速度 × 時間 = 変位だからです。図形を長方形と三角形に分け、それぞれの面積を求めて足しましょう。
時間軸より上の面積は正(前向きの運動)、下の面積は負(後ろ向きの運動)です。移動距離の合計を求めるときは、符号を無視して大きさを足します。
加速度-時間グラフでは、線の下の面積が速度の変化を表します。これはAQA A-levelとAP Physics 1で扱います。
運動のグラフの線の形はどう読む?
「運動のようすを説明しなさい」という問題はよく出ます。線の形とその意味を対応させましょう。
同じ形でも、グラフが違えば運動の意味も違います。
水平な線は、距離-時間グラフでは静止、v-tグラフでは等速度を表します。右上がりの直線は、距離-時間グラフでは一定の速さ、v-tグラフでは一定の加速度を表します。右下がりの線は距離-時間グラフではありえません。距離は減らないからです。v-tグラフでは減速を表します。だんだん急になる曲線は、加速している(距離-時間)または加速度が増えている(v-t)ことを表します。だんだんゆるやかになる曲線は、減速している、または加速度が減っていることを表します。時間軸より下の線は距離ではありえませんが、v-tグラフでは後ろ向きに動いていることを表します。
運動のグラフの曲線は何を意味する?
曲線は、傾きが変化していることを表します。距離-時間グラフでだんだん急になる曲線は、物体が加速していることを意味します。
ある瞬間の速さを求めるには、接線を引きます。接線とは、その点で曲線にちょうど触れる直線です。そして接線の傾きを求めます。AQA GCSEのシラバスでは、この接線の方法はHigher Tier(上級)の生徒向けです。AP Physics 1でも同じ考え方を示しています。瞬間の速度は、位置-時間グラフの接線の傾きです。
曲線のv-tグラフの下の面積は、マス目を数えて求めます。1マスがいくつに当たるか(例:1 m/s × 1 s = 1 m)を求め、マスの数を数えて掛けます。
例題:距離-時間グラフとv-tグラフ
例題1:距離-時間グラフから速さを求める
自転車に乗った人の距離-時間グラフは、(0 s, 0 m) から (40 s, 120 m) までの直線です。その後、60 sまで水平です。
- 最初の部分の傾き = 120 m ÷ 40 s = 3 m/s。
- 水平な部分は傾きが0なので、静止しています。
- 全体の平均の速さ = 全移動距離 ÷ 全時間 = 120 m ÷ 60 s = 2 m/s。
止まっている時間も含むので、平均の速さは動いているときの速さより小さくなります。
例題2:v-tグラフの下の面積
車が静止状態から6 sで12 m/sまで一様に加速します。12 m/sで10 s走ります。その後、4 sで一様に減速して止まります。
図形を分けて、それぞれの面積を求めてから足します。
アニメーションでは、まず傾き 12 ÷ 6 = 2 m/s^2 を示し、次に3つの面積 36 m、120 m、24 m を示します。合計は180 mです。
- 加速度 = 傾き = 12 ÷ 6 = 2 m/s^2。
- 減速の大きさ = 12 ÷ 4 = 3 m/s^2 なので、加速度 = -3 m/s^2。
- 面積1(三角形)= 0.5 × 6 s × 12 m/s = 36 m。
- 面積2(長方形)= 10 s × 12 m/s = 120 m。
- 面積3(三角形)= 0.5 × 4 s × 12 m/s = 24 m。
- 全移動距離 = 36 + 120 + 24 = 180 m。平均の速さ = 180 m ÷ 20 s = 9 m/s。
例題3:変位と移動距離の違い
ボールを真上に20 m/sで投げ上げます。数値を簡単にするため、gを10 m/s^2とします。v-tグラフは、0 sで+20 m/s、4 sで-20 m/sの直線で、2 sで0を横切ります。
- 傾き = (-20 - 20) ÷ 4 = -10 m/s^2。これは下向きの重力加速度です。
- 0から2 sまでの面積(軸より上)= 0.5 × 2 × 20 = +20 m。ボールは20 m上がります。
- 2から4 sまでの面積(軸より下)= -20 m。ボールは20 m落ちます。
- 変位 = 20 + (-20) = 0 m。ボールは出発点に戻っています。
- 移動距離 = 20 + 20 = 40 m。
重力による運動について詳しくは、放物運動のガイドをご覧ください。
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どんな運動のグラフも読める4つの手順は?
どの運動のグラフにも使える4つのチェック。
1つ目に、両方の軸と単位を読みます。2つ目に、傾き(縦の変化 ÷ 横の変化)で割合を求めます。3つ目に、線と時間軸の間の面積を使います。4つ目に、符号、単位、向きを確認します。
運動のグラフでよくあるミスは?
- 違う軸を読む。 v-tグラフの水平な線は、一定の速度を意味します。「止まっている」ではありません。
- 距離と変位を混同する。 距離と速さはスカラーです。変位と速度はベクトルなので、向きがあります。AQA GCSEでは、この違いを説明することが求められます。
- 単位を忘れる。 分は先に秒に直しましょう。加速度の単位はm/s^2で、m/sではありません。
- 1つの点の値だけで割る。 線が原点から始まる場合を除き、傾きは2点間の変化を使って求めます。
- 負の面積を無視する。 時間軸より下の面積は、負の変位です。
加速度と力の関係は、ニュートンの運動の3法則をご覧ください。仕事とエネルギーの定理でも、力と変位について同じ「グラフの下の面積」の考え方を使います。
運動のグラフはシラバスのどこに出てくる?
- AQA GCSE Physics 8463。 AQAの力(forces)の単元内容では、距離と時間の関係と加速度を扱います。接線で速さを求めることと、v-tグラフの下の面積から距離を求めることは、Higher Tierのみです。GCSE Physicsガイドもご覧ください。
- AQA A-level Physics 7408。 力学と材料(mechanics and materials)の内容では、一様な加速度と一様でない加速度について、面積と傾きの意味を問います。例として、はずむボールを使います。A-level Physicsガイドもご覧ください。
- AP Physics 1。 AP Physics 1のコースページによると、Unit 1 Kinematics(運動学)は選択問題セクションの10%–15%です。Course and Exam Descriptionでは、一様でない加速度の計算は求められませんが、グラフをかいて説明できる必要があるとしています。AP Physics 1試験ガイドもご覧ください。
- JEE Main。 jeemain.nta.nic.inから見られるJEE Main 2027のシラバスでは、Kinematics(運動学)の中に速度-時間グラフと位置-時間グラフが含まれています。JEE Main 2027ガイドもご覧ください。
マンツーマン指導が運動のグラフに役立つ理由
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- 解き方を重視。 メンターは途中式を1つずつ見て、符号や単位を間違えた場所を正確に見つけます。
- 一人ひとりに合わせた宿題とフィードバック。 接線や負の面積など、苦手な部分に合わせたグラフの問題を出します。
- すべての授業を録画、保護者には短い報告。 テスト前にどの説明も見直せます。保護者には簡単な進捗レポートが届きます。まずは無料体験授業から始めましょう。
7 November 2026に公式情報源で事実を確認済み。
FAQ
距離-時間グラフとv-tグラフの違いは?
距離-時間グラフは、物体が進んだ距離を表します。傾きは速さです。v-tグラフは速度を表します。傾きは加速度で、面積は変位です。
v-tグラフの傾きは何を表す?
加速度を表します。単位はm/s^2です。傾きが正なら速度は増えています。傾きが負なら速度は減っていて、傾きが0なら速度は一定です。
v-tグラフの下の面積は何を表す?
変位を表します。時間軸より上の面積は正、下の面積は負です。全移動距離を求めるときは、すべての面積の大きさを足します。
曲線の距離-時間グラフから速さを求めるには?
知りたい時刻で曲線に触れる接線を引きます。次に、接線上の離れた2点を使って接線の傾きを求めます。その傾きが、その瞬間の速さです。
距離-時間グラフは右下がりになる?
なりません。移動距離は、変わらないか増えるかのどちらかです。変位-時間グラフは右下がりになることがあり、物体が出発点に向かって戻っていることを意味します。
加速度-時間グラフの下の面積は何を表す?
速度の変化を表します。単位はm/sです。これはAQA A-level PhysicsとAP Physics 1で扱います。
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