お子さんが「算数(数学)が嫌い」と言うのを聞くほど、気落ちすることはそう多くありません。宿題の前のため息、気の重さ、どんどん後れていくのを見ていてどうにもならない感じ ― これに覚えがあるなら、あなただけではありませんし、何か間違ったことをしている証しでもありません。
あなたはお子さんに算数・数学を本当に分かってほしい ― 自信をもってほしい、次の試験に通るだけの覚え込みではなく、と願われるでしょう。けれども、その子がすでに本物の拒みを積み上げてしまっているとき、遊びを増やしたり手早い裏技を足したりしても、まず直りません。実際に効くのは、進め方の切り替えです。自分で分かるという、その子自身の力への信頼を組み直せるくらいまで、速さを落とすことです。
教えるのではなく、聴くことから始める
すでに算数・数学を嫌っている子には、つまずきを埋めにすぐ飛びつきたくなります。私たちはまず逆をします。何かを教える前に、そもそも算数・数学を嫌な、脅かすものに感じさせたのは何だったのかを知りたいのです ― 「算数(数学)のどこがいちばん嫌い」「どこから詰まってくる感じがする」といった問い ― そして、正したり評したりせずに、正直な答えのための場を空けておきます。
問題は算数・数学そのものではないことが多いのです。何度も間違う感じ、急かされる感じ、そもそもどこから始めるのか分からない感じ。それがはっきりしたら、ちょうどよい手応えのあるところから始めます ― 意味があるくらい難しく、うまくいくくらいやさしく ― そこから少しずつ積み上げます。答えを渡すのではなく、問いかけと導きのある発見で。最初のねらいは一目ぼれではありません。「これはできない」を「もしかしたら自分で分かるかも」に置き換えることです。ほかのすべてはその切り替えから続きます。
遊びの先へ ― 気を引くのではなく、知りたい気持ちを育てる

算数・数学を遊びで「楽しく」すると約束するものはいくらもあります。遊びは数分のあいだ気を引けますが ― 気を引くことと知りたい気持ちのあいだには、本当の違いがあります。続く意欲が現れるのは、その子がきまりに気づき始め、自分の問いを立て、自分で解き進められると分かったときです。
よく働く一つの進め方があります。気づく、言い当てる、試す、説明する。先に規則を教えるのではなく、面白いきまりを渡して、何に気づくか、次に何が起きると思うかを尋ねます。その言い当てを試し ― 違っているときも含めて ― なぜそうなるのかを説明してもらいます。たとえば数の並びなら、次の数を当てることがねらいではありません。なぜそのきまりが成り立つのか、そして数が変わってもまだ成り立つのかを分かることです。
これは遊びに勝つよりも深い報いです ― 一分前には明らかでなかったことを分かる満ち足りた感じ。やがて算数・数学は、覚えるべき規則の一覧ではなく、探ってみるものに見えてきます。
その子自身に近いものにする

どの子も、すでに何かを大事にしています。こつは、その関心に算数・数学のつながりを押しつけることではありません ― その中に算数・数学が静かに組み込まれている場所に気づくことです。ゲームが好きな生徒なら、ゲームの仕組みを通して確率や比、座標の図形を探れます。サッカーを追っている生徒なら、ある一本のシュートが正しい選択だったかを量るために、角度や平均、データに踏み込めます。どちらにしても、関心は入口です ― その下の算数・数学は、やはりそれ自身の筋で成り立っていなければなりません。
探している切り替えは、その子が自分から立て始める問いに現れます。「ここを変えたらどうなるの」「それって本当にそのほうがうまくいくの」。それが、算数・数学が課題であることをやめ、本当に知りたいことに答えるためにその子が使う道具になる瞬間です。
粘る力を育てる ― 「できない」が「まだ分からない」になる
難しいことを学ぶとき、いらだちは必ずついてきます。そしてその場でその子がそれにどう応じるかは、多くの人が思うよりも重いのです。生徒が「これはできない」と言ったとき、答えは解き方を渡すことではありません。もっと近いのはこうです。「全部をいま解かなくていい ― まず、分かっていることを一つ探そう」。それから問題は小さなひと口に切り分けられ、「何に気づく」「もう分かっていることは何」といった押しが添えられます。
少しでも進んだら、それをはっきり名づけると役に立ちます。「詰まっていたね。そのあと、やり方を変えて抜け道を見つけたね」。それが、その子の頭の中で、もがくことと失敗することを切り分けます。回を重ねるにつれて押しは少しずつ引かれます ― ねらいはもとから、次の一手を講師に頼ることではなく、難しい問題と一緒にいて、本当に分かるまで離れずにいる習いでした。やがて「これはできない」は「まだ分からない ― 別のやり方で試してみる」になります。その心構えの切り替えに、本当の前進が宿っています。
つまるところ
算数・数学を「面白く」することは、派手な気晴らしの話ではありません。深い理解、本当に知りたい気持ち、そして粘る力の話です ― その子のもがきを真面目に受け取り、本当に大事にしているものと算数・数学をつなぎ、いらだちを避けるのではなく通り抜けるための道具を渡す進め方から育つ力です。
お子さんが算数・数学を重く感じ、その子の考え方と、実際に何が邪魔をしているのかに合わせた支えが要るなら、一人ひとりに合わせた一対一の指導はまさにそのためのものです。
算数・数学がどんなものになりうるか、お子さんにもう一度見つけてもらう用意はおありですか。 Asymptodeの無料のご相談をお申し込みください。

