保護者として、お子さんが自信をもって高校へ進み、強い土台のうえに積み上げていく姿を思い描かれるでしょう。けれども高校への移りは、より速く、より込み入ったベルトコンベアに足をかけるように感じられることがあります。とりわけ算数・数学と理科では。多くの保護者が心配されるのは、お子さんが中学校から見えにくい抜けを持ち越していることです。小さな勘違いが、静かに本当の障害へ育っていきます。
この記事では、そうした抜けがなぜ大事なのか、早く見つけることがなぜ決め手になるのか、そして本当に見極めから入る指導の進め方が、道筋をどこまで変えうるのかを見ていきます。
声を立てないつまずき──中学校の抜けが高校の壁になるまで

よくある型です。中学校の小さな抜けは、高校の概念がそのうえに積み上がりはじめた途端に関所になります。ある生徒は、分数や負の数、あるいは方程式が実際に何を表しているのかを一度も本当に理解しないまま、代数の式変形を規則の束として覚えたかもしれません。高校では、同じ考えが関数、方程式、物理、化学の内側で再び顔を出します。そしていきなり、つまずきが複数の教科に同時に広がります。
もとの抜けは目に見えないため、生徒はしばしば誤った結論に行き着きます。「高校の数学は自分には難しすぎるのだ」と。見慣れない問題を避けはじめます。新しい単元で練習量を増やしても、たいてい役に立ちません。欠けた土台はその下に居すわったままだからです。
より良い進め方は、つまずきを逆方向にたどり、土台の概念を直し、いま学んでいる単元へ結び直すことです。小さな勘違いが「自分は数学も理科も向いていない」という思い込みへ固まってしまう前に。
なぜ早く手を打つのか──高校前の、決め手になる時期
算数・数学と理科は積み上げの教科です。新しい概念は、ほぼいつも以前に身につけた力に支えられています。だからこそ、分数、割合の考え方、代数、グラフの読み取り、科学的な筋道の立て方といったところの抜けは、進む速さが上がるほど隠しにくくなります。
手をつけないままだと、生徒は高校の時間を埋め合わせに使います。手順を覚える、見慣れない問題を避ける、ついていくためだけに助けをいよいよ必要とする。やがてそれは自信を削り、どの発展科目なら挑めると自分で信じられるかにまで、静かに影を落としかねません。
抜けが積み重なる前に、先回りして見極め、手当てすることが、この筋書きを変えます。目的は次の学年に備えることだけではありません。早い時期の抜けが、その子がのちに何を成し遂げられると信じるかを決めてしまわないようにすることです。
「その子に合わせた教材」の先へ──見極めから入る進め方

多くの課程──オンライン高校も含めて──が「一人ひとりに合わせた指導」を語ります。けれども、教材を選ぶところから始まる個別化と、見極めから始まる個別化は別のものです。
広く組まれた個別教材は、授業の難しさや順序を調整できます。受け持ちの個別講師はさらに進めます。なぜその生徒が行き詰まっているのかを調べ、根っこまでたどるのです。高校の物理でつまずいている生徒がいても、本当の問題は物理ではまったくないかもしれません。割合の考え方の弱さ、グラフの読み取り、あるいは文章題を物理の像に移すことの難しさかもしれないのです。
そこから講師は、繰り返す循環をたどります。見極める → 前提となるところを組み直す → 練習する → 別の場面へ移せるか試す → もう一度見る → 整える。生徒がまだ行き詰まっていれば、講師は説明を替えるか一段深いところへ降ります。単に問題数を増やすのではありません。
これが、個別の教材と個別の指導との本当の違いです。教材は道を変えられます。講師は学ぶ人を調べ、教えること自体を絶えず変えていけます。
実際の結果──ある生徒の、つまずきから自信までの道
名前を伏せた例をご紹介します。代数でつまずいていた高校一年の生徒です。解答の流れは問題なく追えるのに、問われ方が変わった途端に固まってしまう。自信は落ちていきました。
個別指導で、講師は目の前の代数の誤りの先を見て、本当の抜けを見つけました。分数と負の数が、概念ではなく規則として覚えられていたのです。量と演算がどう関わり合っているのかという、本当の理解を伴わずに。
講師は高校一年の代数をいったん置き、目で見える図と簡単な方程式でその土台を組み直し、そのうえで少しずつ、いま学んでいる内容へ結び直していきました。毎回の授業が試したのは一つのことだけです。その考えを説明でき、新しい問題に当てはめられるか──手順をなぞれるかではなく。
本当の成果は、代数の点数が上がったことではありませんでした。彼はすぐに助けを求めずに見慣れない問いへ手を出しはじめ、自分の筋道を自信をもって説明できるようになりました。転機は、問題の下にある土台を直したことから来たのです。問題そのものをより強く押したことからではありません。
要点
- 小さな抜けは大きな問題になる 手をつけない中学校の抜けは、高校の複数の教科にわたって雪だるまのように膨らみうる
- 早く手を打つことが決め手になる これらの教科は積み上げが強いので、高校の前の数年がいちばん良い時期である
- 見極めから入る指導が違いを生む 本当の個別化とは、内容を整えることではなく、もとの原因を見つけることである
- 自信は理解のあとから来る 症状だけでなく土台を直すことが、その生徒が何をできると信じるかを変える
お子さんが高校に近づくいま、算数・数学と理科の確かな土台は、あなたが贈れるもののうち最も値打ちのあるものの一つです。Asymptode のオンライン個別指導はお子さんのいまの段階に速さを合わせ、見極めから入る指導のうえに組まれています。小さな抜けが、高校時代を決めてしまう関所にならないように。
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